淺村 Special advisor インタビュー
国際建設プロジェクト、その複雑さは想像以上だった
2025年大阪・関西万博で注目を集める「ハンガリーパビリオン」。その建設現場で、実務の中心となりプロジェクトを牽引したのが、橋本組の浅村所長です。
今回のインタビューでは、国際発注・多国籍チーム・短工期という前例のない環境下で、現場を完成へと導いた“設計調整のリアル”と“現場指揮の舞台裏”を語っていただきました。
初めての国際案件に「できることをしたい」の思いで参加
プロジェクトの話を初めて聞いたのは一昨年7月。当時すでに各国のパビリオン建設が大きく遅れており、ハンガリーも施工会社を探しているという状況でした。
浅村所長は「自分にできることがあるなら協力したい」という気持ちで、未知の国際建設プロジェクトへの参画を決意します。見せられた設計図は、建物自体は小規模ながらも、複雑な構造と多様な材料が要求される難易度の高いものでした。
若きハンガリー人PMと挑んだ“言語と文化の壁”
発注者はハンガリーの建設会社「Bayer Construct Zrt」。同社から31歳の若手プロジェクトマネージャーが日本に派遣され、現地で直接やり取りを重ねることに。
言語・文化・設計思想すべてが異なる中、国際間の要求・指導への対応に追われる日々が始まりました。また、博覧会協会・港北の施工統括・労働基準監督署との調整も必要で、多方面への交渉力が求められたといいます。
特に「設計変更と施工を同時進行で進める」という、時間との闘いは前例がなく、想定以上の負荷がかかったと語ります。
「共有こそ命」──全社を巻き込む連携体制を構築
多部署・多言語・他国チームとの連携が必要不可欠な今回のプロジェクト。浅村所長は、社内最初の取り組みとして Outlookによるスケジュール共有、メールグループによる一括連絡体制 を即座に構築。
さらに、毎週水曜日には社内関係者を巻き込んだ 定例Web会議(社内連絡会) を実施。現場と本社、関係部署の距離をなくし、情報格差や判断遅延を防ぐ工夫が徹底されていました。
忘れられない“ハードルの高い挑戦”
リフレッシュの時間もままならないほど走り続けた1年半。振り返れば、挑戦の連続だったと語る浅村所長。しかしそれ以上に、橋本組の社員一人ひとりが「協力者として本気で動いてくれた」ことへの感謝の気持ちが強く残ったといいます。
世界の舞台で試された「現場力」
このプロジェクトで浅村所長が体現したのは、設計の読解力、段取り力、そして人との調整力。日本の“現場力”を、国境を越えて示すことになった稀有な挑戦でした。
動画では、落ち着いた語り口の中に込められた、責任と情熱が垣間見えます。ぜひその声を、耳で、心で感じてください。