ハンガリーパビリオン
ハンガリーパビリオン外観南西面
名称:ハンガリーパビリオン
コンセプト・デザイン(基本設計):Zoboki Design And Architecture
プロジェクトマネジメント:Bayer Construct Zrt
実施設計・工事監理:株式会社綜企画設計
施工者:株式会社橋本組
建物規模:地下1階・地上3階
敷地面積:約1750m2
延床面積:約2500m2
構造・規模:鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造
「ひらひら」ファサード
「ひらひら」と呼んでいる特徴的なファサードは、当初は金属での設置が想定されていましたが、万博会場である夢洲の厳しい風条件に耐えるための強度計算結果のもと、安全性を最優先に考慮し、しなやかで耐久性に優れたテント生地を採用しました。35,500枚、4色、7種類の長さの「ひらひら」は、すべて手作業で取り付けられ、風に揺れる様子が風鈴や短冊のように美しく、建築物でありながらまるで自然の一部のように柔らかく環境と調和します。本体とは独立した斜めに建つ鉄骨柱にワイヤーを通して設置することで、有機的で温かな印象を与えています。
ドーム
パビリオンのドームは鉄骨造を基に設計され、内部は防音仕様、ホール中央にはダイナミックな演出を可能にする回転ステージを搭載。外装は杉の角材をらせん状に組み上げました。この複雑な構造は、3D設計による精密なシミュレーションを忠実に再現した加工・組み立て技術によって実現。さらに、球体ではない形状ゆえに高度な施工技術が求められ、特に木材の取り付けには、鉄骨からブラケットをミリ単位で延長し、さらにミリ単位で加工した木材を間違いなく固定するといった緻密なプロセスを採用しました。
3DCADの活用
従来を超える複雑な設備システムと膨大な施工量に対応するため、レブロ(3DCAD)を駆使した設備設計を導入。シミュレーションを活用することで、施工現場の精度を向上させ、緻密な工程管理を可能にしました。
没入型シアタースペース
パビリオンの最大の見どころである没入型シアタースペースでは、映像と音楽を通じて自然との深い関わりを表現しています。音楽という普遍的な言語を用い、ハンガリーの文化と自然観をゲストにわかりやすく伝えます。